【本レビュー】森博嗣『すべてがFになる』|文系パパが理系の天才たちを覗いてみた
1. 一言で感想を言うと
「日本語で書かれているはずなのに、ときどき何を言っているのかわからない。でも、それが妙に面白い。」
森博嗣さんの『すべてがFになる』を読んで、まず感じたのがこれでした。
登場人物の多くが理系の人たちだからなのか、会話の仕方や物事の考え方が、自分とは少し違う。
私は文系なので、「同じ日本語を使っているのに、頭の中では違う言語を使っているんじゃないか」と感じる場面が何度もありました。
2.『すべてがFになる』はどんな話?
海に囲まれた孤島。
そこに建てられた研究所。
外部との接触が限られた場所で事件が起こり、
- 密室はどうやって作られたのか
- どんなトリックなのか
- 犯人はいったい誰なのか
という、ミステリーらしい謎を追っていく物語です。
3.文系の私には「理系の会話」が異世界だった
理系出身の登場人物たちの会話のやり取りや思考が垣間見える作品で、文系の私たちとは違う言語で構成され、日本語なのに読めないところがある。
「言葉そのものは日本語なので読める。でも、考えていることが理解できない。」
「そこからその結論に行くの?」
「そんなことを普段から考えているの?」
という感覚。
4.森博嗣が描く「天才」が印象に残った
登場人物の一人として描かれる「天才」。
単純に、
「頭がいい人=天才」
として描いているのではなく、
物事の見え方そのものが普通の人とは違う存在
として描かれている。
「森博嗣さんが考える『天才とはこういう人間なのだ』というものを、一人の登場人物として言語化しているように感じた。」
次元が違う存在だということはわかった。何を考えているのかは、わからなかった。
5.ミステリーとしてもちゃんと悩まされる
「誰が犯人なのか?」
「どうやったのか?」
と考えながら読めたことも書きます。
『すべてがFになる』は理系小説というだけでなく、きちんと密室ミステリーとして読者を悩ませる作品だった。
6.こんな人におすすめ
- ミステリーが好きな人
- 密室ものが好きな人
- 理系的な思考や会話を楽しみたい人
- 「天才ってどんな頭の中をしているんだろう」と思ったことがある人
- 普段とは違う世界の考え方に触れたい人
そして、
「全部理解しようとしなくても楽しめると思います。少なくとも私は、理解できていない部分を残したまま楽しみました。」
育児や仕事をしていると、どうしても毎日似たようなことを考えがちです。
『すべてがFになる』を読んでいる間は、自分とはまったく違う頭の使い方をする人たちの世界を覗いているようでした。
理解できたかと言われれば、できていません。
でも、たまには理解できない世界に頭を突っ込んでみるのも、読書の面白さなのかもしれません。
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